講師研修について

講師研修

同じ30分のレッスンでも生徒がコンクール受賞するような生徒さんを育てる先生がいます。
一方で、しょっちゅう生徒さんが「やむにやまれぬ事情」で他の曜日や退会されてしまう先生がいらっしゃいます。


レッスン後に生徒さんが毎回笑顔でレッスン室を出てくる先生がいます。そして大きい声で先生に「ありがとうございました」とお礼を言って帰られる生徒が多くいる先生がいらっしゃいます。
一方で、いつ生徒さんが帰られたか分からないことが多い先生がいらっしゃいます。


発表会の時、毎回保護者から沢山頂きものをしている先生がいます。
一方で、手ぶらでいつも帰られる先生がいらっしゃいます。


発表会後、いつまでも保護者や生徒さんが周りにいらっしゃる先生がいます。
一方で、発表会が終わると同時に帰路につかれる先生がいらっしゃいます。


体験レッスン後、レッスン室から出てきた時点でレッスン枠、コースが決まっている先生がいます。
一方で、一生懸命スタッフが音楽を習うことの素晴らしさや楽しさを伝えるフォローをしても入会されない先生がいらっしゃいます。


全く募集をしていない楽器店から放置されている外部会場の教室がありました。生徒さんも2名しかおらず、表立った募集は全くしておらず、先生たちも割に合わないため、2年ごとに講師が変わっている教室がありました。
そこに、あるとき新しい先生が来たら1年後には満員にあたる8名の生徒さんが集まりました。


大手楽器で働いていた時、沢山のピアノの先生を観察することができました。これらの違いはなんなのか?に興味があったからです。

ある時、数年間かけて全講師の体験入会率を出して分析したことがあります。

レッスン室の稼働効率も計算しました。

出てきたパターンは3パターン
TYPE➀
子供たちのゴールデンタイムと言われる16時から19時まで生徒がいる先生

TYPE②
ゴールデンタイム+1~2時間の枠まで生徒さんがいらっしゃる先生

TYPE③
どの時間も埋まっている。更には午前中から大人の生徒さんも沢山いらっしゃる先生

ここで面白いと感じたのが
・TYPE③の先生はどの会場でも同じ状態
・TYPE➀の先生は稼働している教室の立地やスタッフの募集に問題があると思い込んでいる
(どの教室も全講師のタイムテーブルが見れるのに集まっている先生がいることを見えていないのか、なんなのか?)
・TYPE➀の先生がTYPE③の先生に質問や相談することはないが、TYPE③の先生は困ったことや皆がどうしているのか疑問に思った時はTYPEを気にせず聞いている姿を見かける

この違いは何なのか?
実は私の中では核心に満ちた違いがありました。


妻のピアノ教室でも同じような講師格差があり、妻から相談もあり、そこを掘り下げる作業に入りました。

幸い当教室には大手楽器店でタイプ3の講師として活躍していた方が稼働してくださっています。
勿論、満員です。

更に幸運が重なって私がお世話になっていた教室でトップの入会率を誇っていた先生にも協力してもらって研修を企画しました。

募集で一番大きいのは昔も今も変わらず『口コミ(紹介)』です。

紹介があるということは間違いなくレッスンに満足感を持ってくださっているということだと思います。

残念なことに大手楽器店時代には私の職責は講師の方々に何かしら企画をしたり、教えたりできる立場にありませんでした(仮にその立場にあったとしても多分できなかったと思います。皆、自分のやり方に何故か自信を持っているので)

気づき1
タイプ③の先生は自然(今回協力して頂いた講師は知識として)と相手の反応を見て修正しています。

気づき2
タイプ③の先生もタイプ➀の先生もどちらも自分がやっていることが普通だと思っていることも分かりました。

ですのでタイプ③の先生がタイプ➀の先生のレッスンを見学してもらった時は愕然としておりました。

最大の募集手法はレッスンの質(顧客満足度)を上げることだと確信しております。
勿論、最初の立ち上げ時は生徒さんがいないので募集をかける必要はありますが。

私が世の中に出回っている生徒が集まる手法に違和感を感じている一番の理由がここにあります。

生徒が集まっても悪い印象だけで体験後入会しなかったり、退会したりしたらマイナスなだけです。

実際、楽器店勤務時代、勤務先の教室から個人宅の先生へ移動した後、「今の先生はいまいちだけれど、ご近所さんだから辞めにくくて…」との話しを保護者の方から聞いたのも少なくありません。

こうなるとお金を貰っている先生含めて不幸だと思います。

個人宅だからこそ尚更自分のレッスンの質には最新の注意を払わなければならないと思います。
そういう意味では一人でピアノ教室をやるより数名でやったり、ネットワークを作ることが重要なのだと思います。

この楽器店での経験は10年以上経った私にも影響を与えております。
会社が変わった今も先輩後輩問わず、同行して定期的に勉強をさせて貰っています。
(それを許してくれている今の上司に感謝です)

音楽大学などでは、残念ながら教えてくれない。
楽器店もレッスンの質や退会については個人事業主である先生の問題と
考えているところが多いと思います。


まだまだかなとは思っておりますが、妻の教室の講師たちもTYPE③に近づいていることが実感できております(体験入会率・専門的にやりたいとの相談・楽器を用意したいなどの件数が改善)


当ブログの記事が何かの気づきになることを願って記載していきます。

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